アロマのボディスプレー作り。人間だけに安全、って成り立つのかな?香りを楽しみつつ考えてみた。
- 2016/06/24
- 07:59

朝の強い雨があがって、教室が終わる頃には梅雨の晴れ間も…。
6月の「グリーンバザール」開催『アロマの手あて教室』ではボディスプレー作りをしました。
〜アロマで作る、安心&安全なボディスプレー作り〜
店主の菅波さん、それから男性参加者を含めて、にぎやかに、和気あいあいとした雰囲気で始まりました。
香りのイメージを書き出すワークも、すらすらと…いい感じ。
本来それぞれが持っている感覚や感情が、言葉として紡がれ豊かに表現されていきます。
香りの感じ方は、自分のこころやからだの状態を知る手がかりにもなり、とても興味深いものです。
一つの精油の香りの中にある、いろいろな香り成分をキャッチできるときは、案外、心身の状態のバランスが良いときかもしれません。
特定の香りが気になるときは、自分がその香り成分の持つ作用を、より求めているときかもしれません。
続けて参加している方は、前回の心身の状態との違いに気づかれることもあります。
香りを通して、いろいろなことに考えや思いを馳せながら、おしゃべりしながらプログラムを進めています。
今回は、この時期に沢山店頭に並んでいる防虫グッズ、制汗・消臭スプレーなどの成分について取り上げました。
これが正しい在り方!〜ねばならぬ!
というよりも、日々の暮しや身体ケアに使う商品について、安全性や…そもそも必要?というところも含めて一緒に考えてみました。
たとえば
虫除け商品や殺虫剤には…
「人間には害がありません」
「人にやさしい〜」
「ワンプッシュで虫がいなくなります」
そんな言葉がキャッチフレーズとして書かれています。
たしかに人間に害があるのは困ります。
でも、人間に害がないなら、、、生態系や自然に影響を及ぼしても本当に問題はないのでしょうか?
生命循環のバランスが崩れて、特定の生物が大きな力を持ったりしない?
薬の効かない害虫や耐性菌が生まれる、化学物質過敏症…、その原因って、こうした薬剤の氾濫と関係ないのでしょうか?
生物への影響が…水、土、空気…自然、地球…の変化につながり、大きな災害をもたらすことはないのでしょうか?
つまり、「人間には害がありません」で…
結果的に、人間は生きられるのか???
ですね。
はてまた、
「しっかり汗を抑えます」
「臭いのもとをシャットアウト」
これも、よくあるフレーズだと思います。
汗は不要?
汗は必要だから出ています。
汗が出なくなったら、体温調節が出来なくなり、また不要な老廃物が体内に溜まってしまいます。
局所的に汗を抑えると
より他の身体部位からの汗は増え、老廃物も溜まり濃度が高くなり、臭いもきつくなっていきます。
消臭のために、皮膚に居る菌を殺すと
バランスをとっていた良い菌がいなくなって、逆に、悪い菌が繁殖してしまうことがあります。
エチケットだから…ってCMでも言ってるし…。
みんな使ってるし…。
特に考えずに、デオドラントスプレーを使っていたら、汗っかきになった感じ…、臭いがきつくなってきた…。
お肌にトラブルが…、とか、ありませんか?
アルミニウム化合物などを使用した、汗腺をふさぐ制汗スプレー。
殺菌剤を含むスプレー。
(汗腺に影響のある全身?脱毛?も、大丈夫かな?)
その成分には、発がん性や神経系、呼吸器系、皮膚への影響などが指摘されているものも多いです。特に、女性たちが脇の下にシューっとか、乳がんリスクを高める恐れもあり心配です。
肌に直接つけるものは、口から入って消化器官を経ることもなく、身体にダイレクトに吸収されるリスクもあります(経皮毒)。
そして
臭いっていけない?
何のために臭いがあるか。
安全に生きるため。
体調の具合を判断したり、食べ物であれば腐っているか、安全な場所であるか、を判断するための重要なポイント。
それを嗅ぎ分ける嗅覚は、人間の大切な本能の一つ。
…ということで。
そもそも、そのアイテムは必要か、というところも含めて。
店頭にならぶ商品のこと、折々に考えることを大切にしたいと思います。
なので。
アロマセラピーは、そういう商品や対処法の「 代わり」というよりも。
植物が
生命循環をささえ、自らも生き延びるために培ってきた知恵を見習い。
身につけているパワーを少し拝借する。
そんな考え方をベースに、私は、自然の一部である人間として…生きることについて…香りを楽しみながら、一緒に考えたり、役立てたり、その恵みを分かち合ったりしていけたらいいなあ、と思っています。
虫除けや、制汗・消臭にアロマが役立つのも…
植物自身が、自分の葉っぱを食べる虫を除けたい、
病気にならないようにしたい、
循環、代謝を良くして、元気に育ちたい、
と考え?そのための力を持っているからでしょう。
さらに、その植物の力は、生態系を壊さないバランスを備えている…優れたものだと思います。
だから、人間は、そのバランスのとれた、植物の力を活用させてもらえたら有り難い。
私は、そんなふうに考えています。
この夏も、アロマを活用して…ほどよく、虫を除け、汗や臭いをケアして、健康的にサバイバルしたいですね。
今回の教室は、夏至の日でした。
一年のうちで、陽の出ている時間が一番長い日です。
ゆっくりと一日を過ごすことのできる、豊かな一日。
各地でキャンドルナイトのイベントも行われているようですね。
カモミールとペパーミントのハーブティーを飲みながら…。夏至のひとときに。
ちょっとロマンティックな気分もいいかな…とパトリック・マクドネル作・谷川俊太郎訳『おくりものはナンニモナイ』を読ませてもらいました。
ナンニモナイ…は、実は、すべて必要な、大切なものは与えられていることの証かもしれません。
植物、自然…そして、この一日の時間、かけがえのない出逢いに感謝です。
『おくりものはナンニモナイ
パトリック・マクドネル作 谷川俊太郎訳
あすなろ書房 2005年10月初版
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フェアトレードショップで開く『アロマの手あて教室』手浴体験&アロマとクレイのバスボム作り。夏こそお風呂を楽しもう! ホーム
児童文学翻訳家の灰島かりさんを偲び…ローズマリー・サトクリフの作品を読んで。
「みどり」に繋がることをテーマに。
本は、古本、新刊本、バーゲンブック(BB)を取り扱っています。
●絵本 、小説、詩集。自然、社会。暮らし、手仕事、アート。こころ、からだ。
●多様性、当事者性を尊重する視点で選書。●季節の移ろいを感じられる本屋に。