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パワフルねこの話『リッランとねこ』


妙本寺ねこ

寒くなった。
まもなく立冬だから、寒いのはあたりまえなのだろうが。
暑い日には半袖が着たくなるような昨今の天候だから、どうも寒さに抵抗がある。

さて、絵本のことが、とんとご無沙汰になっていたので、以前のブログからのリライトも含めちょっぴり気合いを入れて今年の有終の美を飾りたい…なんて思っているけど。どうなることやら…。


最近、冬支度なのか、もこもこと太った猫をよく見かける。

(冒頭の写真は、以前に鎌倉の妙本寺にて。かわいくて何度かアップしているかも…あしからず)

そんなとき、ふっと思い出してしまうのが、この絵本に出てくる、ねこ。

「リッランとねこ」(世界傑作童話シリーズ) 1993年4月発行
イーヴァル・アロセニウス作 ひしきあきらこ訳 福音館書店


物語のラストのほうで、ねこは、食べ過ぎて、なんと、お腹がぱん!とわれてしまうのだ。
残酷な感じもしないではないが、そのリアルさが、ただのメルヘンでなく、昔話的な雰囲気をかもし出していて、この絵本の独特な味わいの一つになっていると思う。
しかし、心配することはない、ねこのお腹は、王様の優秀な仕立て屋さんが、ちゃんと直してくれる。

さて、この物語は、最初、小さなリッランが、ねこに道端で出会うところからはじまる。
ねこは、わたしはやさしいねこだから怖がることはないよ、と言うが、絵を見る限りでは、ちょっとふつうのねことは違う雰囲気をかもし出している。なんでだろうなあ。
パワフル!って印象が、私の中では、一番。

そして、小さなリッランも、エネルギーいっぱいの女の子。
登場する動物も、人も、思いっきり面白い様子を見せてくれる。

だから、とにかく、愉快で、おかしくて、楽しいストーリー展開になっている。

なんだか辛気臭い気分のときだって、泣きたいときだって、大人も、子どもも、この絵本を読んだら、笑えるかな。

ユーモアは、生きるための必須栄養素。
絵本は、その大切な栄養を与えてくれる。

この絵本の作者は、スウェーデンのイーヴァル・アロセニウス。1909年、30歳の若さで生まれながらもった血友病で亡くなった。この作品は、同年、出版されている。今から、100年くらい前に作られた、ということになる。リッラン、という娘さんがいて、とても可愛がっていたそうだ。

一家に一冊。リッランとねこ…、これを読んで一緒に笑おう。

裏表紙のねこの画を見て、にんまりしよう。


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