高齢の家族のケガ、手術、入院などを体験して
- 2017/12/31
- 08:00
はてまた、ブログのご無沙汰をしているうちに、今年も暮れようとしています。
今年もいろいろありましたが、大きな出来事の一つは、家族(実家の母)のケガでしょう。
私に負けずあちこちと動き回り元気に一人暮らしをしていた母が…
高齢になるとよく聞く話ではありますが、ゴミ出しの際にまさかの転倒でケガをしました。
大腿骨骨頭の骨折。
救急車、入院、人口骨頭挿入の手術、転院、リハビリ…と医療のケアが、約3ヶ月。
あれから、約半年。
以前と同じと言えないまでも、工夫しながら、母は、もとの一人暮らしをしています。
一時はどうなることか、と思いましたが、快復出来て良かったです。
心配してくださった皆様にも感謝しています。
今回、ケガの当日から、3ヶ月余り、はじめての経験に、ただただ、対応していくことでめいいっぱいでした。自分や家族が経験してはじめて知ること、気づくこと、感じること、沢山ありました。
やはり、何事もないうちに、少しでも関心や知識を持っておくことが大切だと思います。
そして、わからなければ相談する、困ったらヘルプする、一人で抱え込まず出来るだけ状況をオープンにすることも重要だとあらためて思いました。
さて、
高齢の家族のケガ、手術、入院などを経験して、何が大変で、どうだったのか、配慮出来ることは?
少し備忘録を兼ねて、具体的に記しておきたいと思います。
●早急に、本人だけでなく、家族に求められる、選択、判断、承諾。それに伴う手続き。
手術の方法、リハビリ病院の選択、必要なレンタル備品の承諾など。どちらでも…と思えることから、本人の生命や人生に関わることまで、次から次へとありました。出来る限り、本人の意志で。または、適宜、本人と相談して決めるのが良いと思いますが。本人の状況によっては、家族が説明を受けて、考え、承諾のサインをする必要があります。精神的な負担も大きいので、私は兄弟にも可能な限り、リアルタイムでメールや電話で相談して切り抜けました。
●沢山の人と、個別で、一同に会して、何回も話す機会がある。
悪いことではなくて、良いことなのですが。エネルギーがいります。病院の医師、看護師、理学療法士、ケースワーカー、地域包括センタースタッフ、介護保険サービスの業者、役所の担当ほか。その度に、日時調整、出向いたり、といったことが伴います。つい、先方の予定を優先したり、少しでも早いスケジュールで、と焦りがちになりますが、自分の予定や体調なども鑑みて無理は禁物。私は、当時、アクロバット的なスケジュールをこなしていましたが心身ともに大変でした。
●全体的な快復、治療プロセスの把握にもとづく、先取りの手続き、対応が必要。
母の場合、救急車で運ばれた急性期病院から、手術後まもなく、回復期リハビリ病棟のある病院に転院しました。最初の病院のケースワーカーが、手術日の時点で、その後を見越して、介護認定の申請など、明日にでも手続きをしたほうが良いと進めてくれたのは助かりました。手術など、その時々に対応するのも大変ですが、先々のことを把握して、先取りの対応、手続きをしていくので、とても忙しいです。
●最速!に手続きをしても、役所や多くの人が関わってくることなので時間がかかることが多い。
最速!で手続きをして、介護保険を使用する方法で、退院の当日に、自宅に手すり工事が行われました。ギリギリセーフ!居宅の改造などが間に合わず帰宅が困難な場合、必要以上に入院が長引いたり、回復期リハビリの期間を過ぎれば転院しなければならないなど、大変です。焦らず、ですが、やっぱり、早めの行動、手続きも大切ですね。
●こちらから求めないと得られない、教えてもらえないサービスも多い。
何も言わなくても、具体的に頼まなくても、良きようにしてもらえるだろう…というのは幻想です。公的なサービスの多くは申請主義、と言われる在り方です。まず、わからないこと、困っていること、状況を話して、必要なサービスや支援について情報提供を求めて、適宜、申請をして利用しましょう。対応がよくないと感じた場合には、ひとつの機関だけでなく、他にも相談してみることが大事です。本来、病院の相談室や、関係機関窓口のソーシャルワーカー、ケースワーカーと呼ばれる方々は、個々の必要に応じて総合的な制度などの情報提供と手続きを案内することを職務の一つとしています。
高齢者の介護については、介護保険のサービス体系が設けられ、他の病気や障害、子どもに関わることなどよりも、社会全体の理解やサービスは進んでいる印象もあります。とはいえ、まだまだ、家族にどーんと負担がかかっているのは否めず、せっかくの制度も、今、そのサービス内容が逆行している、という現実はとても厳しいと感じます。
ですから、心して、ヘルプ、相談を!と思います。
【参考】相談、ヘルプ、話を聞いてもらうところ、人
1・病院の地域連携室、患者相談室、医療相談室(大きい病院の場合)
医療費、各種手続き、退院後の相談等も出来ます。まず電話でアポイントとっても良いし、直接、相談希望を伝えてもOK。
2・役所、保健所。受付や電話で事情を話して該当する課を聴いて相談しましょう。
手続きは自治体、内容によっても異なり。健康保険課だったり、高齢者支援の窓口だったり、両方に行く必要があったりします。役所に行くときは印鑑忘れず、全ての窓口へ。二度手間になりません。
3・地域包括支援センター。高齢者関連で、どこに行ったらいいか、わからなかったら、まずここに。
介護保健サービスを担当している地域のサービス機関。まず相談もOK。在住地により管轄があるので、事前に電話などで確かめておくといいですね。必要な手続きなどを教えてもらったり、ケアマネージャーを決めて、具体的なサービスを受けることが出来ます。どのサービスを受けるかによりますが、必ずしもケアマネ必須ではありません。
4・友人、家族など。必要に応じて、カウンセリングなどの専門家。
もっとも重要かもしれない。疲れたよ〜というときに話を聞いてもらえる人。
日頃から、気兼ねなく話を聞いたり、話したり出来る関係があると助かります。同じ年代の友人なら高齢の家族に関して同じような経験をしていることも多いです。自分が体験していない時点でも、心がまえになったり、参考になります。少し先輩の世代の方々ともこういう話題で分かち合うと交流が深まることもあります。
こうした対人ケアに関することで抱いた気持ちは、時間を置いて溜め込まずに、随時、話せる人に話していくこともポイントですね。
身体的な負担が大きいところに、精神的な負担が増えていくとピンチです!
また、高齢になった家族と、あらためて向き合う機会になります。
これまでの家族関係によっては、負担が大きい場合もあり、専門家も含めた、他者の介入や、フォローが必要な場合もあるでしょう。
私自身は、1〜4まで、フル活用させていただき、なんとか乗り切ることが出来ました!
今後、また、母の状態も変化していくと思いますが、この半年の中で経験したことを活かしつつ、様々な社会資源を活用して、いろいろな人たちにヘルプを出しながら、やっていこう、と心構えをしています。
実は、自分自身の経験の整理のために、母の退院後まもない頃に書きはじめた記事でしたが、アップしないままに、月日が経ち、まとめ直しました。
必要な方に、参考になったら嬉しいです。
今年もいろいろありましたが、大きな出来事の一つは、家族(実家の母)のケガでしょう。
私に負けずあちこちと動き回り元気に一人暮らしをしていた母が…
高齢になるとよく聞く話ではありますが、ゴミ出しの際にまさかの転倒でケガをしました。
大腿骨骨頭の骨折。
救急車、入院、人口骨頭挿入の手術、転院、リハビリ…と医療のケアが、約3ヶ月。
あれから、約半年。
以前と同じと言えないまでも、工夫しながら、母は、もとの一人暮らしをしています。
一時はどうなることか、と思いましたが、快復出来て良かったです。
心配してくださった皆様にも感謝しています。
今回、ケガの当日から、3ヶ月余り、はじめての経験に、ただただ、対応していくことでめいいっぱいでした。自分や家族が経験してはじめて知ること、気づくこと、感じること、沢山ありました。
やはり、何事もないうちに、少しでも関心や知識を持っておくことが大切だと思います。
そして、わからなければ相談する、困ったらヘルプする、一人で抱え込まず出来るだけ状況をオープンにすることも重要だとあらためて思いました。
さて、
高齢の家族のケガ、手術、入院などを経験して、何が大変で、どうだったのか、配慮出来ることは?
少し備忘録を兼ねて、具体的に記しておきたいと思います。
●早急に、本人だけでなく、家族に求められる、選択、判断、承諾。それに伴う手続き。
手術の方法、リハビリ病院の選択、必要なレンタル備品の承諾など。どちらでも…と思えることから、本人の生命や人生に関わることまで、次から次へとありました。出来る限り、本人の意志で。または、適宜、本人と相談して決めるのが良いと思いますが。本人の状況によっては、家族が説明を受けて、考え、承諾のサインをする必要があります。精神的な負担も大きいので、私は兄弟にも可能な限り、リアルタイムでメールや電話で相談して切り抜けました。
●沢山の人と、個別で、一同に会して、何回も話す機会がある。
悪いことではなくて、良いことなのですが。エネルギーがいります。病院の医師、看護師、理学療法士、ケースワーカー、地域包括センタースタッフ、介護保険サービスの業者、役所の担当ほか。その度に、日時調整、出向いたり、といったことが伴います。つい、先方の予定を優先したり、少しでも早いスケジュールで、と焦りがちになりますが、自分の予定や体調なども鑑みて無理は禁物。私は、当時、アクロバット的なスケジュールをこなしていましたが心身ともに大変でした。
●全体的な快復、治療プロセスの把握にもとづく、先取りの手続き、対応が必要。
母の場合、救急車で運ばれた急性期病院から、手術後まもなく、回復期リハビリ病棟のある病院に転院しました。最初の病院のケースワーカーが、手術日の時点で、その後を見越して、介護認定の申請など、明日にでも手続きをしたほうが良いと進めてくれたのは助かりました。手術など、その時々に対応するのも大変ですが、先々のことを把握して、先取りの対応、手続きをしていくので、とても忙しいです。
●最速!に手続きをしても、役所や多くの人が関わってくることなので時間がかかることが多い。
最速!で手続きをして、介護保険を使用する方法で、退院の当日に、自宅に手すり工事が行われました。ギリギリセーフ!居宅の改造などが間に合わず帰宅が困難な場合、必要以上に入院が長引いたり、回復期リハビリの期間を過ぎれば転院しなければならないなど、大変です。焦らず、ですが、やっぱり、早めの行動、手続きも大切ですね。
●こちらから求めないと得られない、教えてもらえないサービスも多い。
何も言わなくても、具体的に頼まなくても、良きようにしてもらえるだろう…というのは幻想です。公的なサービスの多くは申請主義、と言われる在り方です。まず、わからないこと、困っていること、状況を話して、必要なサービスや支援について情報提供を求めて、適宜、申請をして利用しましょう。対応がよくないと感じた場合には、ひとつの機関だけでなく、他にも相談してみることが大事です。本来、病院の相談室や、関係機関窓口のソーシャルワーカー、ケースワーカーと呼ばれる方々は、個々の必要に応じて総合的な制度などの情報提供と手続きを案内することを職務の一つとしています。
高齢者の介護については、介護保険のサービス体系が設けられ、他の病気や障害、子どもに関わることなどよりも、社会全体の理解やサービスは進んでいる印象もあります。とはいえ、まだまだ、家族にどーんと負担がかかっているのは否めず、せっかくの制度も、今、そのサービス内容が逆行している、という現実はとても厳しいと感じます。
ですから、心して、ヘルプ、相談を!と思います。
【参考】相談、ヘルプ、話を聞いてもらうところ、人
1・病院の地域連携室、患者相談室、医療相談室(大きい病院の場合)
医療費、各種手続き、退院後の相談等も出来ます。まず電話でアポイントとっても良いし、直接、相談希望を伝えてもOK。
2・役所、保健所。受付や電話で事情を話して該当する課を聴いて相談しましょう。
手続きは自治体、内容によっても異なり。健康保険課だったり、高齢者支援の窓口だったり、両方に行く必要があったりします。役所に行くときは印鑑忘れず、全ての窓口へ。二度手間になりません。
3・地域包括支援センター。高齢者関連で、どこに行ったらいいか、わからなかったら、まずここに。
介護保健サービスを担当している地域のサービス機関。まず相談もOK。在住地により管轄があるので、事前に電話などで確かめておくといいですね。必要な手続きなどを教えてもらったり、ケアマネージャーを決めて、具体的なサービスを受けることが出来ます。どのサービスを受けるかによりますが、必ずしもケアマネ必須ではありません。
4・友人、家族など。必要に応じて、カウンセリングなどの専門家。
もっとも重要かもしれない。疲れたよ〜というときに話を聞いてもらえる人。
日頃から、気兼ねなく話を聞いたり、話したり出来る関係があると助かります。同じ年代の友人なら高齢の家族に関して同じような経験をしていることも多いです。自分が体験していない時点でも、心がまえになったり、参考になります。少し先輩の世代の方々ともこういう話題で分かち合うと交流が深まることもあります。
こうした対人ケアに関することで抱いた気持ちは、時間を置いて溜め込まずに、随時、話せる人に話していくこともポイントですね。
身体的な負担が大きいところに、精神的な負担が増えていくとピンチです!
また、高齢になった家族と、あらためて向き合う機会になります。
これまでの家族関係によっては、負担が大きい場合もあり、専門家も含めた、他者の介入や、フォローが必要な場合もあるでしょう。
私自身は、1〜4まで、フル活用させていただき、なんとか乗り切ることが出来ました!
今後、また、母の状態も変化していくと思いますが、この半年の中で経験したことを活かしつつ、様々な社会資源を活用して、いろいろな人たちにヘルプを出しながら、やっていこう、と心構えをしています。
実は、自分自身の経験の整理のために、母の退院後まもない頃に書きはじめた記事でしたが、アップしないままに、月日が経ち、まとめ直しました。
必要な方に、参考になったら嬉しいです。
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