植物のおかげで生きている!事実を伝える科学絵本『じめんのうえと じめんのした』
- 2016/02/25
- 08:00
じめんのうえと じめんのした (福音館の科学シリーズ)
『 じめんのうえと じめんのした 』 福音館の科学シリーズ
アーマE・ウェバー ぶん・え 藤枝澪子やく
福音館書店 1968年発行 1983年改訂版
原書は1943年に書かれているようだから、かれこれ70数年!
日本で最初に出版されてから50年近く経っている。
しかし、まったく古びない 。
文章も絵も、無駄がない。
洗練されて、なおかつ、ユニーク。
ページをめくると。
どのページも、上部は「じめんのうえ」、下部は「じめんのした」の様子がそれぞれ描かれている。
「じめんのうえ」に生きる動物と、両方に生きる動物、「じめんのした」に住む動物が居ることや。
「じめんのうえ」の植物の様子、「じめんのした」の植物の様子が、いろいろな植物を例に描かれている。
さらに。自然界の営みを理解するために、わかりやすい案内と絵が続く。
「にっこうに あたった しょくぶつ だけが くうきと つちから えいようぶつを つくります。」
そう、動物は、太陽にあたり、空気を吸っても、大地に立っても…身体の中に栄養を生み出し、生きることは出来ない。
つまり、動物は、そうした植物を食べたり、植物を食べている動物を食べたりすることで、生きているわけだ。
「だから、じめんの うえに すむ どうぶつも じめんの したに すむ どうぶつも、しょくぶつの おかげで いきているのです。」
…と、大事な事実で締めくくられている。
この偉大な事実を。
大人たちは忘れているのだろうか…?
植物が育たないこと。
植物が汚染されること。
植物が、育つことのできない環境、汚染された環境。
それは、自然界の連鎖を生きる動物として。
日光にあたり、空気を吸い、水を飲み生きるものとして。
…生命が脅かされることを意味している。
この本は大人たちに読んでほしい本かもしれない。
もちろん子どもたちに、大切なメッセージを贈る科学の絵本。
事実 …を知って、感じて、考え行動して、生きていくことこそ、科学的では…?
そんなことを思った。
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