世の中をもっと美しくするための種をまく『ルピナスさん』を読んで
- 2016/02/29
- 13:07
今日は2月の終わりで、閏年の29日。
自然の世界からのメッセージはなんだろう。
先人たちからのメッセージはなんだろう。
調整するための一日でもあり、休息、そして未来へ向けて種をまく日でもあるだろうか。
そんなことを思いながら、あらためてページをめくった絵本。


ルピナスさんー小さなおばあさんのお話ー
『ルピナスさんー小さなおばあさんのお話ー』
バーバラ・クーニー作 掛川 恭子(かけがわやすこ)訳
ほるぷ出版 1987年10月
この絵本は、ルピナスさんと呼ばれたひとりの女性の生涯の物語。
おじいさんと子どもの頃に約束した「 世の中をもっと美しくする 」こと。
約束そのものが、彼女の人生に 種がまくこと のようでもあり。
その種は、いろいろな時期を経て見事に実を結び、次の世代へ受け継がれていく。
水彩画の色調は穏やかで美しく、ときにユーモアと好奇心に溢れている。
図書館で働いたり、世界各地を歩いたり…、人と自然に触れる人生を豊かに歩むルピナスさんの姿はいきいきとして楽しそうだ。
時期を経て、海のそばに暮らし、おじいさんとの約束を果たすために、土を耕し、花の種をまくルピナスさん。
彼女は背中を傷めて床につく日々もあった。
そんなときベッドの中からルピナスの花を眺め癒される。
このシーンを読みながら、世の中を美しくしたい、という気持ちでまいた種が、自分自身を慰めてくれるっていいなあ。
たしかに、そうかもしれない、と思う。
自分のため…でなく、行動するとき、結果として、自分が救われる。助けられる。
元気になったルピナスさんは、種をまき続け、村は色とりどりの花でいっぱいになっていく。
最初の頃、あまりよくない目で見ていた人たちも、やがて、その恵みを一緒に喜び分かち合えるようになる。
良い方向への行動、先駆者…、なかなか受け入れられないことも多い。
でも地道な努力が実を結び、理解され受容されていくこともある。
彼女の人生から学ぶことはいろいろ。
そしてこの物語の何より素敵なことは。
次世代へ彼女の人生が述べ伝えられ。
さらに「世の中をもっと美しくする」というメッセージが受け継がれていること。
それは次世代への種まきであり、世の中をもっと美しくすること、そのものかもしれない。
次世代へのメッセージとしてよくありがちな…。
自分は出来なかったから、あなたはこうしてね、こうなってね、というメッセージではなくて。
私は、こんなふうにしてきて良かったよ。
もっと、こんなふうにできたら素敵だね、というメッセージがいい。
そういうメッセージを贈りたいなあ、とつくづく思う。

ルピナスの花って。
美しく、可憐なだけでなく。
堂々としている。
そこがとても魅力的。
自然の世界からのメッセージはなんだろう。
先人たちからのメッセージはなんだろう。
調整するための一日でもあり、休息、そして未来へ向けて種をまく日でもあるだろうか。
そんなことを思いながら、あらためてページをめくった絵本。
ルピナスさんー小さなおばあさんのお話ー
『ルピナスさんー小さなおばあさんのお話ー』
バーバラ・クーニー作 掛川 恭子(かけがわやすこ)訳
ほるぷ出版 1987年10月
この絵本は、ルピナスさんと呼ばれたひとりの女性の生涯の物語。
おじいさんと子どもの頃に約束した「 世の中をもっと美しくする 」こと。
約束そのものが、彼女の人生に 種がまくこと のようでもあり。
その種は、いろいろな時期を経て見事に実を結び、次の世代へ受け継がれていく。
水彩画の色調は穏やかで美しく、ときにユーモアと好奇心に溢れている。
図書館で働いたり、世界各地を歩いたり…、人と自然に触れる人生を豊かに歩むルピナスさんの姿はいきいきとして楽しそうだ。
時期を経て、海のそばに暮らし、おじいさんとの約束を果たすために、土を耕し、花の種をまくルピナスさん。
彼女は背中を傷めて床につく日々もあった。
そんなときベッドの中からルピナスの花を眺め癒される。
このシーンを読みながら、世の中を美しくしたい、という気持ちでまいた種が、自分自身を慰めてくれるっていいなあ。
たしかに、そうかもしれない、と思う。
自分のため…でなく、行動するとき、結果として、自分が救われる。助けられる。
元気になったルピナスさんは、種をまき続け、村は色とりどりの花でいっぱいになっていく。
最初の頃、あまりよくない目で見ていた人たちも、やがて、その恵みを一緒に喜び分かち合えるようになる。
良い方向への行動、先駆者…、なかなか受け入れられないことも多い。
でも地道な努力が実を結び、理解され受容されていくこともある。
彼女の人生から学ぶことはいろいろ。
そしてこの物語の何より素敵なことは。
次世代へ彼女の人生が述べ伝えられ。
さらに「世の中をもっと美しくする」というメッセージが受け継がれていること。
それは次世代への種まきであり、世の中をもっと美しくすること、そのものかもしれない。
次世代へのメッセージとしてよくありがちな…。
自分は出来なかったから、あなたはこうしてね、こうなってね、というメッセージではなくて。
私は、こんなふうにしてきて良かったよ。
もっと、こんなふうにできたら素敵だね、というメッセージがいい。
そういうメッセージを贈りたいなあ、とつくづく思う。

ルピナスの花って。
美しく、可憐なだけでなく。
堂々としている。
そこがとても魅力的。
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