ぶつぶつ、言いたくなったら、ぶたぶた♪と言おう、ぶたぶたくんに学ぶ『ぶたぶたくんのおかいもの』を久しぶりに読んで
- 2016/05/01
- 08:00

ぶたぶた、ぶたぶた…。
ぶたぶたくんみたいに、ぶたぶた、と言いながら…初夏の道を歩きたくなる。
行き交う人があれ、って顔をしても。
ぶたぶたぶたぶた…と言いながら。
そんな日って、あるよね。
ぶたぶたくんのおかいもの(こどものとも絵本)
『ぶたぶたくんのおかいもの』
土方久功作・絵 こどものとも絵本
1985年2月発行 福音館書店
1970年のこどものとも、の作品。
土方久功さん、ってすごい。
ぜんぜん古びていない。
最先端ぐらいに感じる。
表紙は、さりげないんだけど。
読み出したら、ページめくり出したら、止まらない。
でも、この表紙の一見、普通な、ちょっとレトロな色合いの感じが、フィルターになっているのかも。
表紙を見てスルーする大人もいるかもしれないけど。
子どもたちはお見通しのはず。
この本はすごいんだよ、って。
画がすごくて、ストーリーがすごくて、詩、というか、うた、というか、音、リズムもすごくて。
オール10みたいな絵本じゃないだろうか。
でも優等生ぶっていない、それが表紙に現れてる、それも魅力。
ぶたぶたくんの、はじめてのおつかい物語。
行く先々のお店の店主も、道づれのどうぶつたちも、味わい深い。
はじめてのおつかいに挑戦する、ぶたぶたくんの気持ちが、ひとつひとつ丁寧に綴られている。
大人のわたしが、今、読んでも…。
思わず、ぶたぶたくんになりきって、帰り道、おうちはどこだろう?って不安になるぐらい、自然に感情移入もしてしまう文章、すごい。
でも、しっかりおかあさんのところへ帰って、ラストに、歩いた道の地図の絵が出てきて、ハッピーエンド!
安心させてくれる展開も、いいね。
ぶつぶつぶつぶつ、、、より、ぶたぶたぶたぶた・・・のほうが楽しい。
ぶつぶつ、言いたくなったら、ぶたぶた、っておまじないみたいに、言ってみるのもいいかな。
これは、大人的な学び。
もちろん、気分が良いときにも、ぶたぶたぶたぶた、って歩くと、もっと楽しくなりそう。
初夏の朝!
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